『オトノハモザイク』曲解説

この度は

ねおみいのアルバム『オトノハモザイク』をお手に取っていただき

ありがとうございます。

 

ねおみいにとってなんと

12年ぶりになるフルアルバムです。

『オトノハモザイク』は

その歳月をぎゅっと凝縮した自信作になりました。

このアルバムに込めた想いを

セルフライナーとしてここに書かせていただきます。

 

世界が動きを止めた2020年。

戸惑いと混乱の中で、

誰もがいつもとは違うものに心を向けた日々でした。

 

そんな中で

少しづつ芽を出し育っていたもの。

 

「モザイクの庭。」は

ねおみいが2021年頭に始めたスタジオ配信ライブの名前でした。

 

たくさんのパーツが集まってできるモザイクアートみたいに

たくさんの人や、想いや、言葉や、音や、歌が、集まって、

誰も見たことのないような素敵な

「音のモザイク」が生まれますように。

 

そんな想いを宿したこの「モザイク」というキーワードは

不思議にもライブツアー、ミニアルバムリリース、そしてこのフルアルバム制作と

次々に思ってもいなかったところへ

私を連れて行ってくれたのでした。

 

凄腕の音の魔術師さんたちとのチームプレイで

「集めて 並べて 繋がって」

こんな音のモザイクができました。

 

アルバムタイトルの『オトノハモザイク』の「オトノハ」は

音の葉、音の羽、音の波、音の派、、、

いろんな意を孕みつつ

カタカナでちょっとおすまししています。

 

このアルバムが

手にしてくださったあなたのご愛聴の一枚となりますように

想いを込めて。

 

ねおみい

 

 

1 モザイク職人たち
「人生はモザイクアート。集めて 並べて 繋がって。」
このアルバムのテーマ曲。クラフト感Maxに仕上がりました。
この曲ではペットボトルまで楽器として使用。どの音かわかるでしょうか。

 

2 仙人掌

前作「月の虹の話」の収録曲のリアレンジバージョン。
いろんな楽器が入って祝祭感あふれました。
「サボテン」を漢字変換するとすぐ出てくる「仙人掌」という漢字も好き。
繰り返し出てくるサボテン語の意味を解読してください。

 

3 風あかりの道

コロナをめぐる空気が少し落ち着きかけた頃、SNSで見かけた「風呂あがりコンサート」のチラシ。
デザインの加減でなぜか「風あかり」に見えた。
その瞬間、イメージが頭からビューンと飛び出して私に曲を囁いた。
見間違いからもアイディアはやってくるのです。

 

4 水脈

アコーデオン奏者・岩城里江子さんの曲に歌詞を書きました。
時空を超えて廻り廻る大いなる何か。幾重にも重なるイメージを詞にしました。
冒頭は奄美の鳥達の歌声です。

 

5 風のストール

ずっと温めていた曲でした。
地球を丸ごと手のひらに乗せて眺めたらどんな気持ち?
とある日そんなアイディアが降りてきて書いた曲です。
フォルクローレ界の第一人者・菱本幸二さんがサンポーニャでカラフルな風を奏でてくださり
夏秋文彦さんの鍵盤ハーモニカと絡み合い広がりあるサウンドになりました。

 

6 どどうと

大きな森が風に揺れる音を表したタイトルです。
山本恭久さんが不思議な音製造機「カオスパッド」で時空を超えた世界観を表現してくださいました。
2020年アートにエールを!参加曲です。

 

7 五郎兵衛の歌

世界のわらべうた研究家で劇作家でもある川手鷹彦さんの創作わらべうたです。
この不思議な世界をモチーフに、モザイクな仲間たちも目一杯遊びました。

 

8 森の雨やどり

娘が小二の時の国語の教科書に載っていたお話にヒントを得た曲。
カリンバの音色はよく雨音にたとえられます。
あがささんが見事なコーラスアレンジをしてくれました。

 

9 うまれたばかりの夜明け

ずっと前に夏秋さんの曲に歌詞を書きました。
これも前作「月の虹の話」の収録曲ですが、本家本元の鍵盤ハーモニカバージョン。
広い空と大地の間にぽつんと佇むような気持ちで歌うのです。

 

10 ひとひらの赤い花びら

ねおみいのレパートリーの中では異色な曲ですが、夢見がちな自分らしさがよく出ている曲だと思います。
アジアンなイメージ。風に舞う花びらが目に見えるような、鍵盤ハーモニカの調べが聴きものです。

 

11 月の夢を見た

義本伸子さんに提供いただいた曲です。
この世とあの世の境目にあるような景色。
このアルバムではピアノとのデュオで。
大好きな版画絵本をモチーフに補作詞させてもらいました。

 

12 飛ぶ種


幼少の頃ビートルズにハマり、ジョン・レノンの平和へのメッセージに大いに影響を受けたのです。
彼へのオマージュ的にアジアのカレンハープで、平和への想いを歌いました。
カレンハープは「カレン族のハープ」という意味。見た目を裏切る金属的な響きが魅力の楽器です。
カレン族はタイとミャンマーの国境付近の山岳民族。
今、不穏な世界情勢の中で厳しい状況に置かれているカレンの人たちがたくさんいます。